2015年3月31日火曜日

年度末を迎えて


 正月を迎えたのはついこの間の様な気がしますが、ふと気づけば弥生の晦日。正に光陰矢の如し…とは手垢の付いた言い回しですが、使い古された表現には見合うだけの重みを感じます。特に二月は逃げる、三月は去る、言い得て妙なこの2ヶ月の去り行く速さというのは見事なものです。「年度末に追われて速く感じるんだよ」なんてのも一理ですが、季節に合わせて時計の針のスピードも変わるなんて話は学校で習わなかったはず(?)なので、やはり心理的なものでしょうか。

 長く険しい厳冬から一転、柔らかい春風が肌身を吹き抜け、辺りは一面目映いばかりの満開の桜、小鳥の鳴き声と道行く人々の笑い声。喉元すぎれば熱さを忘る、古諺の示す通り、あまりに春への喜びが大きいため、耐え忍んだ冬の暗さや寒さをぱっと忘れる。この感覚が時間の観念をも覆い尽くし、結果的に速く感じさせるのかもしれません。待ち焦がれた春、今年もようこそ!

 余談はさておき、学園は今月に二名の職員が退職され、それぞれの新天地へ向かいます。お二方とも親切で実直なお人柄でした。新しい舟出を学園一同心より祝し、今後のご活躍をご期待します。明日からは新年度を迎え、三名の新入職員の方が来られます。戸惑いと不安と期待が入り交じった心境は何とも言えない心持ちです。正にその複雑な気持ちで学園の扉を開けたのを、私もまだはっきりと覚えています。右も左も分からないあの時分に親切に教えて頂き、嬉しく思ったあの感覚を決して忘れず、手渡されたバトンを大事に受け継ぎ、一緒に成長していければと思います。

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